愛馬初のGⅠ馬 エスポワールシチー 第32戦


重賞9勝、GⅠ6勝の2009年、2010年のJRA賞最優秀ダートホース。


しかし2011年は本格化したスマートファルコンやトランセンドに歯が立たず、2012年はGⅢでも足元をすくわれる。

もうGⅠでは勝てないのかと思っていたが、前走得意のかしわ記念で前年覇者のフリオーソや本年度フェブラリーSの勝ち馬テスタマッタを破り優勝!!

往年ほどの迫力はなく馬場や相手の脚質に助けられた感は否めないが、それでもGⅠ優勝は嬉しい。本賞金も加算し、これでまだまだ出たいレースに出走できる。


前走の帝王賞でも本格化したゴルトブリッツには距離適性の差もあって歯が立たなかったが、それ以外は完封。本年のフェブラリーSの勝ち馬、テスタマッタにはこれで2戦連続先着。



前走後、7月4日にリフレッシュの為、日高のファンタスト牧場に放牧に出ました。

8月3日に札幌競馬場に帰厩しました。


8月25日 札幌11R 第17回 エルムステークス GⅢ ダート1700m別定戦に出走!!

2着/2番人気!!

負担斤量56.0キロの4連勝馬ローマンレジェンドには僅かにクビ差届かなかったが、こちらは59.0キロ。

貫禄を見せ、大満足。


レース回顧と時計の分析、レース後の陣営のコメントを掲載。

(2012年8月28日完結)

2012年7月15日立ち上げ

●前走後、7月4日にリフレッシュの為、日高のファンタスト牧場に放牧に出ました

 以下は7月9日に更新されましたクラブ公式HPエスポワールシチーの近況報告です。

先週、ファンタストクラブへ放牧に出ました。担当者は「輸送熱や疲れもなく無事に入厩しました。1ヵ月程度の放牧となるようですが、前走の疲れを取りながらリフレッシュを図りたいと思います」と話しています。また、安達師は「夏場は陽気も厳しく負担が大きいのでしばらく牧場で体調を整えます。来月の25日のレースなので月末か月頭には札幌競馬場へ入れて仕上げていきたいと考えています」と伝えてきました。

 ということで、我らが愛馬エスポワールシチーはリフレッシュのため、7月4日、日高のファンタスト牧場へ放牧に出されました。

 そして次走は

8月25日 札幌11R 第17回 エルムステークス GⅢ ダート1700m別定戦を予定ということです。

 GⅢですが、別定戦ですので、58キロで出走できますし、なんとかタイトルを1つ獲って帰ってきて欲しいですね。

 その後は南部杯に向かうようです。

これ以降は2012年8月6日に作成

●初期の段階でエスポ担当だったの竹垣喜利元厩務員について

 以下は2012年8月3日の当サイトのメインページ、ほっさんの独り言からです。


今日こんな記事を見つけました。



スポーツニッポン 関西版 6月30日


 なぜ、今、この日のコラムかというと、私は新聞は基本的に家で読む時間がないので、職場に持って行き、昼休みに見ています。

 かなり新聞がたまっており、一般紙は3日前の分くらいまで片付いているのですが、スポーツ紙は今日から逆算すること6月末の分までたまっています。

 最近なぜか野球面は興味がないのでいいのですが、競馬面は基本的に隅々まで見ています。また、全レースチェックしています。

 そんなこんなで丁寧に見ているので大変見るのが遅く、今更このコラムの発見となってしまうわけです。


 それにしても、なんだか寂しい話です。ご自身が手がけた馬がGⅠで走っているのに現地にもおらずに酒を食らっていられるとは。それだけのことがあってやめられたのでしょうね。


 私はエスポのフェブラリーSの口取りで竹垣喜利厩務員と写真に収まったということもあり、また、デビュー戦からずっとパドックでは彼が引いている姿を見ていましたから、なんだか寂し過ぎるんですよね。


2010年2月21日 フェブラリーS GⅠ口取り式
佐藤哲三騎手の右が竹垣喜利元厩務員。唯一の女性は佐藤哲三騎手のバレットさんである佐々木晶三調教師の娘さん。


 2010年12月に退職されたということですが、アメリカ遠征の時期ですよね。勝負の世界ですので、不調の時はいろいろとありますが、正直、最後までエスポを見て欲しかったですね。

●8月3日に札幌競馬場に入場したようです

 以下は7月30日に更新されましたクラブ公式HPエスポワールシチーの近況報告です。

今週の金曜日に札幌競馬場へ入場する予定です。担当者は「すでに速いところを行いながら乗り込んでいますが、動きは良好です。状態に関しては良いリフレッシュが図られたと思います。今週競馬場へ入るようなので体調の管理には気を付けていきます」と話しています。また、安達師は「今週、帰厩させますが状態は良くなっているので追い切りをかけて出走に備えたいと思います。札幌コースは初めてで斤量も増えますが、乗りなれている佐藤騎手なので上手く捌いてくれるでしょう」とコメントしています。

 ということでしたが、定例更新日である本日(8月6日)の月曜日はなぜかエスポワールシチーだけが近況報告をされませんでした。安達昭夫調教師と連絡がつかなかったか何かだと思いますが、少し不気味ですね。

 ただ、本日の時点で入厩していることは確認できましたし、おそらく予定通り8月3日に札幌競馬場に入場したのでしょう。明日こそはクラブ公式HPの近況も更新されると思いますが。

これ以降は2012年8月19日に作成

●気になる特別登録表(8月25日 札幌11R エルムステークス GⅢ)

特別登録表 8月25日 札幌11R 第17回 エルムステークス GⅢ ダート1700m 国際 別定

第1回登録完了馬 全15頭 フルゲート 13頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
エスポワールシチー 佐藤哲三 59.0  6/27 帝王JpnⅠ 大井ダ2000
エーシンモアオバー 藤田伸二 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700 10
キクノエクレール 53.0  7/28 未勝利 札幌ダ2400 18 11 15
キングトップガン 丸山元気 57.0  7/15 函館GⅢ 函館芝2000 16 11 10 12
グランドシチー 丸田恭介 56.0  7/16 マーJpnⅢ 盛岡ダ2000
クリールパッション 津村明秀 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
コパノジングー 古川吉洋 57.0  5/27 目黒GⅡ 東京芝2500 12 12 11
サイオン 四位洋文 56.0  7/08 マリOP 函館ダ1700
サイレントメロディ 横山典弘 57.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
セイリオス 田中勝春 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
ダイシンオレンジ 56.0  8/16 ブリJpnⅡ 門別ダ2000
トーセンアドミラル 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700 11
パワーストラグル 池添謙一 56.0  6/24 大沼OP 函館ダ1700 16
ヤマニンキングリー 丹内祐次 57.0  2/19 フェブラJpnⅠ 東京ダ1600
ローマンレジェンド 岩田康誠 56.0  7/15 ジュラOP 中京ダ1800

デイリー馬三郎より みどころ

近年は9月中旬に行われていたが、今年は8月下旬の土曜へ。過去の勝ち馬にタイキシャーロック、アドマイヤドン、メイショウトウコンといったGⅠ好走馬がおり、今年も目が離せない一戦となりそうだ。

 エスポワールシチーは7歳となった今年も元気いっぱい。かしわ記念1着、帝王賞2着と相変わらず力強い先行力を見せている。1週前は札幌ダートで6F80秒7―12秒0。牧場からの直接入厩なので本数は少ないが、攻め気配は良好。59キロでもパワーで圧倒する。

 ローマンレジェンドは1000万下→準OP→準OP→OP特別と4連勝中。特に前走は昇級戦にもかかわらず、トウショウフリークに6馬身もの差をつけている。1週前は函館Wで5F65秒5―12秒7。好調をキープしており、3キロ差なら逆転も考えられる。

 グランドシチーはブリリアントS、大沼S、交流GⅢ・マーキュリーCと3戦連続2着。息の長い末脚できっちり追い上げている。1週前は函館Wで5F71秒1―13秒1。休みなく使われているが調子落ちはなし。ここでも上位争いに加わる。

 あとは、しらかばSの1、2着馬サイレントメロディ、セイリオス、昨年のシリウスSを勝ったヤマニンキングリー。

※日曜段階の「見どころ」ですので、回避馬が含まれているケースもあります。あらかじめご了承ください。

これ以降は2012年8月22日に作成

●気になる出馬想定表(8月25日 札幌11R エルムステークス GⅢ)

出馬想定表 8月25日 札幌11R 第17回 エルムステークス GⅢ ダート1700m 国際 別定
全12頭 フルゲート 13頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
エスポワールシチー 佐藤哲三 59.0  6/27 帝王JpnⅠ 大井ダ2000
エーシンモアオバー 藤田伸二 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700 10
キクノエクレール 53.0  7/28 未勝利 札幌ダ2400 18 11 15
キングトップガン 丸山元気 57.0  7/15 函館GⅢ 函館芝2000 16 11 10 12
グランドシチー 丸田恭介 56.0  7/16 マーJpnⅢ 盛岡ダ2000
クリールパッション 津村明秀 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
サイオン 四位洋文 56.0  7/08 マリOP 函館ダ1700
サイレントメロディ 横山典弘 57.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
セイリオス 田中勝春 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
パワーストラグル 池添謙一 56.0  6/24 大沼OP 函館ダ1700 16
ヤマニンキングリー 丹内祐次 57.0  2/19 フェブラJpnⅠ 東京ダ1600
ローマンレジェンド 岩田康誠 56.0  7/15 ジュラOP 中京ダ1800

1勝馬のキクノエクレールは出走できそうですね。

●想定段階での専門誌の見解

競馬ブック

 北海道開催の短縮により今週の札幌は重賞2本立て。このエルムSは上昇一途のローマンレジェンドと強豪エスポワールシチーの対決が実現し、土曜のメインとするにはいささかもったいない一番となった。 ダートで通算(6.1.0.0)のローマンレジェンドは、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにある。特筆すべきオープン初挑戦の前走。残り300メートル付近で先頭に立つと、2着を突き放すこと実に6馬身、3着はそこから更に8馬身ち切ったのだから強いの一語。ダート王の座も見えてくる圧勝だった。その王座に向けて、これから更なる強豪が待ち受ける。重賞初挑戦の今回も難敵との対戦になるが、今の勢いなら、不安よりも期待の方が高まることは間違いないだろう。

 この新星の前に立ちはだかるのが、歴戦の雄エスポワールシチーだ。勝ち馬には離された前走の帝王賞だったが、圧勝したかしわ記念を含め、春の王者テスタマッタにはここ2戦続けて先着。7歳にして力の衰えは感じさせない。札幌コースは初めてだが、脚質的に見て小回りの1700メートルはベストといえるし、たとえ59キロでも、GⅠ級6勝の底力を見せてくれるはず。


 サイレントメロディはこの春に重賞初制覇。着実に力をつけているだけに、しらかばSも当然の勝利といえるだろう。ただ、過去の札幌での勝利は条件クラスで先行してのもの。小回りをものともせずに、後方から鮮やかに差し切った内容には、一段と成長が窺えたことも事実。展開ひとつで、ここでも末脚が脅威となってくる。

 昨秋、ダート転向緒戦のシリウスSを完勝したヤマニンキングリー。その後は強敵相手に苦戦が続いたが、英気を十分に養い、GⅢからの再始動となれば見直しの必要がある。距離もコースも初めてだが、前記シリウスSでは楽に2番手で運べただけに、小回りの対応に苦しむことはないだろう。

 前走のエーシンモアオバーは大外枠のうえにスタートがひと息。ハナは切れたが、前半で多少の無理はあったろうし、他馬とは斤量差もあった。本来、スムーズに先行できれば簡単にはバテない馬。別定戦で他に強力な同型が見当たらない今回は、巻き返して当然。

 クリールパッションは一昨年の優勝馬。当時の勢いには欠けるものの、仕上がり途上と思わせた前走がマズマズの内容だった。叩き2戦目で状態面の上積みが見込めるだけに、圏内進出は十分に可能と見ておきたい。

 セイリオスは丸1年、連対を外していない。その手堅いレースぶりが魅力だし、ダートでは初オープンとなった前走でアタマ差2着なら優秀だ。重賞のここでも上位争いの期待がかかる。

 サイオンも前走がダートで初のオープンだった。こちらもクラス慣れが見込めるし、その前走はひと息入っていただけに、前進があってもおかしくない。
エルムSにエスポワールシチーが登録、ローマンレジェンドとの対決に注目

今年のエルムS(GⅢ)には、“統一ダートGⅠ”6勝馬エスポワールシチー(牡7歳、栗東・安達厩舎)を筆頭に、一昨年の覇者クリールパッション(牡7歳、美浦・相沢厩舎)、2年連続3着のエーシンモアオバー(牡6歳、栗東・沖厩舎)、現在4連勝中のローマンレジェンド(牡4歳、栗東・藤原英厩舎)など多彩なメンバーが登録。なかでも、実績№1のエスポワールシチーと新鋭ローマンレジェンドの対決に注目が集まりそうだ。なお、エスポワールシチーがVなら、JRAダート重賞の勝利数は、スマートボーイと並ぶ2位タイの5勝目。クリールパッションがVなら、エルムS2勝馬はパーソナルラッシュ(04・05年)以来2頭目。
また、ローマンレジェンドは、デビュー3戦目からダートで戦っているが、その成績は7戦6勝、2着1回と連対率100%。前走のジュライSでは、2着トウショウフリークに6馬身の差をつけたが、さて、初の重賞の舞台で実績上位馬を破り、勝利を飾ることができるかどうか。

●追い切り情報(8月22日更新)

前走前 6月23日 栗東坂路 稍重馬場 一杯に追う
1回
助手
4F 54.4
3F 38.9
2F 25.2
1F 12.8



8月8日 札幌ダート 良馬場 直線強めに追う

助手
6F 83.4
5F 66.9
4F 52.4
3F 39.1
1F 12.6[9]


8月12日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

助手
5F 72.1
4F 55.6
3F 40.6
1F 12.4[4]


8月15日 札幌ダート 良馬場 ゴール前仕掛け

佐藤哲三
6F 80.7
5F 64.9
4F 50.5
3F 37.3
1F 12.0[8]


8月19日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

助手
6F 81.3
5F 66.0
4F 51.5
3F 38.2
1F 12.0[9]


8月22日 札幌ダート 良馬場 強めに追う

助手
6F 81.3
5F 66.0
4F 51.8
3F 38.8
1F 12.1[9]
 8月8日、札幌競馬場に入場後、初めての追い切り時計を計時しました。終いだけしっかりと追って良い伸びを見せています。出走まではまだ3週あり十分ですね。

 8月12日、終い重点で追い切られていますが、なかなか良い伸びですね。本番はかなりメンバーが揃っているようですが、しっかりと勝ち負けに絡んで欲しいですね。

 8月15日、わざわざ主戦の佐藤哲三騎手が北海道までエスポの追い切りに来てくださいました。ゴール前で仕掛けられた程度ですが、この日のコース全体の5番時計です。さすがGⅠ馬ですねぇ。貫禄です。終いまでしっかりと伸びていますし、まだまだいいところを見せられそうですね。非常にいい動きだと思います。

 8月19日、軽めの調整ですが、さすがエスポです。なかなかの時計が出てしまいます。もちろんこれでオーバーワークではありませんし、本番に向けて万全ですね。調子は良いと感じます。

 8月22日、助手さんを背に本日の6Fコース4番時計を計時しました。しかし、エスポにしては物足りない。やはり秋緒戦ですし、8割仕上げと言ったところですね。目一杯にも追っていませんし。
 デイリー馬三郎では、仕上抜群Aと最高評価をいただいておりますが、デビュー前からずっとエスポを知る私としてはそこまでとは思えません。私ほっさんの追い切り評価は「B+」です。ただし、これでもGⅢですし、メンバーも一部を除いて手薄ですので勝ち負けはできるでしょう。

これ以降は2012年8月23日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 8月25日 札幌11R 第17回 エルムステークス GⅢ ダート1700m 国際 別定
全11頭
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
エスポワールシチー 佐藤哲三 59.0  6/27 帝王JpnⅠ 大井ダ2000
エーシンモアオバー 藤田伸二 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700 10
キングトップガン 丸山元気 57.0  7/15 函館GⅢ 函館芝2000 16 11 10 12
グランドシチー 丸田恭介 56.0  7/16 マーJpnⅢ 盛岡ダ2000
クリールパッション 津村明秀 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
サイオン 四位洋文 56.0  7/08 マリOP 函館ダ1700
サイレントメロディ 横山典弘 57.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
セイリオス 田中勝春 56.0  8/05 しらかOP 札幌ダ1700
パワーストラグル 池添謙一 56.0  6/24 大沼OP 函館ダ1700 16
ヤマニンキングリー 丹内祐次 57.0  2/19 フェブラJpnⅠ 東京ダ1600
ローマンレジェンド 岩田康誠 56.0  7/15 ジュラOP 中京ダ1800

騎手の太字は乗り替わり

結局1勝馬のキクノエクレールは回避しました。11頭で確定です。なんだか美味しいですね。

●騎手は佐藤哲三騎手 ほっさん評価 中央「A+」 地方「B-」

 今回もエスポワールシチーの鞍上は主戦の佐藤哲三騎手です。本年も強気なレース運びで見事2年ぶりのGⅠ制覇。佐藤哲三騎手で久々にGⅠを勝てたということが何よりも嬉しかったですね。

 エスポには息の合った一心同体の彼しかいません。今回は距離も長いですし、相手のゴルトブリッツやフリオーソは距離を得意としている馬たちです。昨年はスマートファルコンの2着と言っても決して楽な相手ではないことは十分承知です。その上で、何着でも構わないので、帝王賞というタイトルを取りに行く、勝ちに行く競馬をして欲しいですね。期待しています。


 2012年8月21日終了現在、中央では927勝(内GⅠ6勝、重賞45勝)、勝率8.9パーセント、連対率18.3パーセントと騎乗馬の質を考えればたいしたもの。2011年は48勝、勝率10.4パーセントと生涯成績を大きく上回った。2010年は36勝、勝率8.4パーセントと若干低いが、エスポワールシチーやアーネストリーでGⅠや重賞を制覇している。それらを育てた手腕は超一流。


 佐藤哲三(さとう てつぞう)は1970年9月17日生まれの41歳。日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニングセンター所属する24年目の騎手である。騎手免許は平地競走のみ。デビュー当時は吉岡八郎厩舎所属。1994年12月21日からフリー。

 1989年に吉岡八郎厩舎所属でデビュー。同期に田中勝春騎手、小野次郎騎手、角田晃一元騎手現調教師がいる。

 デビュー年は8勝で、2年目に27勝と勝ち星を増やした。1992年に朝日チャレンジカップGⅢで重賞初制覇(レットイットビー・吉岡八郎厩舎)。1994年12月21日付けでフリーとなる。1996年にマイネルマックスでGⅠ制覇。この年自己最多の70勝を上げた。

 2002年に通算500勝を突破。2003年にはタップダンスシチーでジャパンカップGⅠを優勝。2011年も自身の育成馬アーネストリーで宝塚記念GⅠを優勝。8月に通算10000回騎乗を達成。

 毎年途切れなく重賞を勝っており、目下16年連続記録更新中。この記録は称賛に値する。


 「佐々木晶三師と深い関係を築いており、2002年以降の28回の重賞勝ちのうち実に20勝を同師とのタッグで挙げている。2011年にはアーネストリーで宝塚記念を勝った。無理に出したり抑え込んだりせず、馬との呼吸を大事にするスタイル。大外をブン回すことはないし、馬群に入る形でもスムーズに捌いてくる。追って強引に伸ばすパワフルさこそないものの、ミスが少なくて信頼できるジョッキーだ。全キャリアで1着が885回、2着が948回と多いが、人気馬に多く乗るわけでない分があるだろう。2011年は1番人気馬で[14・8・1・7]の勝率.467、連対率.733と見事な数字。2・3番人気馬での成績も上々で、単勝5100円、3730円、3940円と穴も出している。コース別では小倉で連対率が良く、2011年は芝の短距離(1400m以下)で連対率.292と好成績を残した。厩舎別ではもちろん佐々木晶三の名前が筆頭に挙がり、2011年は連対率が.350と高率。売り出し中の中竹和也で騎乗機会が増えて結果も出ている。馬に競馬を教え込むうまさには定評があり、2011年の春には低迷していたビービーガルダンの手綱を任されて高松宮記念で4着に持ってきた。レース前のコメントを馬券につなげることができる。」(佐藤祐樹元地方競馬騎手)


 真面目な性格で、インタビューでは細かく長く話してくれる。記者がまとめるのに苦労するほど。

 2000年のラガーレグルスのゲート再審査の際、心無い観客がゲート近くの柵を叩く等の悪戯をした為ラガーレグルスは興奮。ゲート審査に不合格となりダービー出走が不可能になる。さらにゲート検査後、野次を飛ばした観客に激怒した佐藤がスタンドに向かって詰め寄り、JRA職員に止められる騒ぎとなる。

 人気馬を自ら潰しにかかる騎乗スタイルは、格上馬が出走すると最初から2着狙いが見られるようになったと言われる最近の騎手の中では珍しく、馬券派のファンから支持されている。

 大の競艇好きであり、ジョッキーの間では「哲三先生」と呼ばれるほど精通している(競艇専門誌「マクール」の「俺もボートファンだ!」でインタビューを受けている)。年末の賞金王決定戦特番に出演するなど、メディア露出は競艇関連が大多数を占めている。

 2004年の宝塚記念を勝利した際、使用していたゴーグル、鞭、更にはヘルメットまでも観客席に投げ入れるパフォーマンスを見せている。2009年にはかしわ記念(エスポワールシチー)を勝利した際も鞭を観客席に投げ入れるパフォーマンスを見せている。


 2010月9月19日のスポーツニッポン紙・乗峯栄一氏のコラムでは次のように紹介されている。
雑誌の依頼で、ブリーダーズC挑戦エスポワールの佐藤哲三インタビューをやった。いや、佐藤哲三という騎手は凄い。「歩度を伸ばすことに努めていますが、歩度を伸ばすのはこちらとの信頼関係の中でエスポの自立心を育むことなんです」などと騎手コメントでは滅多に聞かない言葉がバンバン出てくる。個人的には十数年前の「競走馬騎乗はベニヤ板です」「ロンシャンボーイは風船抱えてました」など清山宏明語録以来の感動だ。佐藤哲三は「乗る」というより「馬を作る騎手」だ。だからそこをうまく了解する佐々木厩舎や安達厩舎だといい結果が出るということなんだろう。(以下省略)

 私も全く同意見である。


 海外遠征は2004年タップダンスシチーで凱旋門賞に出走しているがバゴの17着に敗れた。しかし、これはチャーターする予定であった飛行機が故障により離陸できないアクシデントに見舞われ、輸送が不可能となり、佐々木晶三調教師は一度は遠征を断念したものの一口馬主の会員には出走を望む声が多く、出走2日前出発の飛行機で輸送するスケジュールで遠征を敢行した為であり、これは度外視すべき結果である。


 ほっさん愛馬では最多の54戦16勝。オペラシチーの目黒記念GⅡをはじめ、エスポワールシチーのGⅠ5勝全て彼の騎乗。そのいぶし銀の腕前は衰えるどころか輝きを増している。

 ほっさん愛馬に騎乗していただいた経験としては、調教師の指示に従順で、ペースや出遅れなど構わず言われた通りの騎乗をする。一流と言われる騎手のほとんどは調教師の指示があってもペースやレース感などから突然自分が良かれと思う乗り方を選択し結果を出すが、佐藤哲三騎手はそういった騎乗はほとんどない。そういった面などが世間から一流と分け隔てられるところだろう。
 故に調教師の指示に従い、ペースが遅いのに直線一気になったり、流れが速くなりそうでもハナを主張したりするので批判の矢面に立たされることが多い。
 しかし、それが佐藤哲三騎手であって、私はそういう騎手がいることも大切と思う。


 ひと1倍ファンを大切にする騎手で、2011年の名古屋大賞典JpnⅢ優勝時には、ウィナーズサークルで色紙等を持っていた約50名を超えるファン全てがいなくなるまでサインに応じ、グズグズしていた私さえもサインをいただくことができた。

 普通の騎手なら、4、5枚程度書いてバイバイだが、佐藤哲三騎手の丁寧な対応は要領のいいファンだけでなく、弱者にもきちんと行き渡り非常に好感が持てる。

 また、その日の震災に伴う義援金募金活動では、地元名古屋の騎手に交じり、2着だった和田竜二騎手と最後の最後まで募金活動に参加。本来地元の騎手によるイベントだった為に関東の一部騎手が募金活動もせずに帰路につく中、最後の最後まで求められた握手に応じ(うちの子も握手していただいた)笑顔を絶やさなかった性格は人としても素晴らしいのひと言。

 そういった全てのことを含め、私は人間佐藤哲三の大ファンである。


 ほっさん愛馬での成績 54戦16勝

2004年 6月27日 オペラシチー     鶴橋特別 500万下  阪神芝2000m  1着1番人気
2004年 7月25日 オペラシチー     玄海特別 1000万下 小倉芝2000m  1着1番人気
2004年 9月11日 オペラシチー     朝日CC GⅢ      阪神芝2000m  7着/2番人気
2004年10月24日 オペラシチー     菊花賞 GⅠ       京都芝3000m  3着/6番人気
2005年 2月26日 オペラシチー     御堂筋S 1600万下  中山芝2500m  1着1番人気
2005年 3月26日 オペラシチー     日経賞 GⅡ       中山芝2500m  3着2番人気
2005年 4月24日 オペラシチー     メトロポリタンS OP   東京芝2400m  3着1番人気
2005年 5月21日 オペラシチー     目黒記念 GⅡ      東京芝2500m  1着1番人気
2005年 8月21日 オペラシチー     札幌記念 GⅡ      札幌芝2000m  7着/1番人気
2006年 1月22日 オペラシチー     AJCC GⅡ       中山芝2200m  5着/3番人気
2006年 2月12日 オペラシチー     ダイヤモンドS GⅢ   東京芝3400m  10着/4番人気
2006年 7月30日 ダブルダンスシチー 2歳新馬         小倉芝1200m  8着/3番人気
2006年 8月27日 ロンドンシチー    3歳未勝利        新潟ダ1200m  6着/7番人気
2006年10月29日 ダンシングシチー  2歳新馬          東京芝1600m  8着/9番人気
2007年 6月17日 フォレストシチー   3歳未勝利        阪神ダ1800m 13着/10番人気
2007年 6月30日 ダブルダンスシチー 3歳未勝利        阪神ダ1800m  4着/5番人気
2007年 7月28日 マイセンシチー    3歳未勝利        小倉芝2600m 11着/9番人気
2007年 8月19日 チャーミングシチー  2歳新馬         小倉芝1800m 開催中止
2008年 3月 9日 エスポワールシチー 3歳新馬         阪神芝1600m  3着1番人気
2008年 3月29日 エスポワールシチー 3歳未勝利        阪神芝1400m  2着1番人気
2008年 4月12日 ダブルダンスシチー 1000万下        阪神ダ1800m  2着/5番人気
2008年 5月 3日 エスポワールシチー 3歳未勝利        京都芝1600m  6着/2番人気
2008年 5月11日 ダブルダンスシチー 桃山特別 1000万下 京都ダ1800m 11着/1番人気
2008年 6月21日 エスポワールシチー 3歳未勝利        阪神芝1400m  2着/4番人気
2008年 7月20日 エスポワールシチー 3歳未勝利        小倉芝1200m  1着1番人気
2008年 8月10日 エスポワールシチー 秋吉台特別 500万下 小倉芝1200m  7着/3番人気
2008年 9月27日 エスポワールシチー 西脇特別 1000万下 阪神ダ1800m  1着2番人気
2008年10月 4日 ダブルダンスシチー 500万下         阪神ダ1800m  9着/2番人気
2008年11月24日 エスポワールシチー トパーズS OP     京都ダ1800m  1着1番人気
2009年 1月25日 エスポワールシチー 平安S GⅢ       京都ダ1800m  2着1番人気
2009年 2月15日 ダブルダンスシチー 500万下         小倉ダ1700m  3着/3番人気
2009年 2月22日 エスポワールシチー フェブラリーS GⅠ   東京ダ1600m  4着/5番人気
2009年 3月 8日 ダブルダンスシチー 500万下         阪神ダ1400m 11着/6番人気
2009年 5月 5日 エスポワールシチー かしわ記念 JpnⅠ   船橋ダ1600m  1着2番人気
2009年 5月17日 エクストラシチー   湯沢特別 500万下  新潟芝1200m 16着/14番人気
2009年10月12日 エスポワールシチー 南部杯 JpnⅠ     盛岡ダ1600m  1着2番人気
2009年12月 6日 エスポワールシチー JCダート GⅠ     阪神ダ1800m  1着1番人気
2010年 2月21日 エスポワールシチー フェブラリーS GⅠ   東京ダ1600m  1着1番人気
2010年 5月 5日 エスポワールシチー かしわ記念 JpnⅠ   船橋ダ1600m  1着1番人気
2010年10月11日 エスポワールシチー 南部杯 JpnⅠ     盛岡ダ1600m   2着1番人気
2010年11月 6日 エスポワールシチー ブリーダーズカップ クラシック GⅠ 米チャーチルダウンズ ダ2000m 10着/7番人気
2011年 2月12日 セシリアシチー    3歳未勝利        京都ダ1800m  感冒により出走取消
2011年 3月19日 クレセントシチー   3歳未勝利        阪神ダ1400m   10着/13番人気
2011年 3月21日 エスポワールシチー 
名古屋大賞典 JpnⅢ 名古屋ダート1900m 1着1番人気
2011年 4月16日 クレセントシチー   3歳未勝利        阪神ダ1800m   8着/11番人気
2011年 5月 5日 エスポワールシチー かしわ記念 JpnⅠ   船橋ダ1600m   3着/1番人気
2011年 5月15日 クレセントシチー   3歳未勝利        京都ダ1800m    
1着/7番人気
2011年 6月12日 クレセントシチー   3歳500万下       阪神ダ1800m   14着/8番人気
2011年 6月29日 エスポワールシチー 
帝王賞 JpnⅠ      大井ダ2000m   2着2番人気
2011年11月 6日 エスポワールシチー みやこS GⅢ       京都ダ1800m   1着1番人気
2011年12月 4日 エスポワールシチー JCダート GⅠ      阪神ダ1800m   3着2番人気

2012年 1月15日 フランベルジェ     3歳500万下       京都芝1600m   10着/11番人気
2012年 1月22日 エスポワールシチー 平安S GⅢ         京都ダ1800m  2着1番人気

2012年 5月 2日 エスポワールシチー かしわ記念 JpnⅠ    船橋ダ1600m   1着/3番人気
2012年 6月27日 エスポワールシチー 帝王賞 JpnⅠ     大井ダ2000m    2着1番人気


2011年3月21日、エスポワールシチーで名古屋大賞典JpnⅢを制し、優勝騎手インタビューを受ける佐藤哲三騎手(右)。

●札幌ダート1700mコース解説

 スタート地点は正面スタンド前右。最初のコーナーまでは約240m。中距離戦と言えども前半から激しい攻防。スタート後の500mがかなり速い
 コーナーのカーブが緩いオール平坦コースらしく、1~2コーナーのカーブでも速度が落ちにくく、1ハロン11秒台を切るラップを刻むこともある。
 向正面に入り、そのあとゴールまでも一定の速いペースで推移。平均の勝ち時計が速く、高速決着に対応できるスピードタイプの馬でないと苦しい
 脚質は番手につけられる先行馬が最も有利。逃げ馬も悪くない。差し馬はコーナーでマクり、4コーナー出口までに好位に押し上げられるタイプでないとなかなか勝てない。
 枠順の有利・不利はほとんどない
 血統的にはヘイルトゥリーズン系が非常に強い。サンデーサイレンスやブライアンズタイムはもちろんだが、息子のバブルガムフェロー、マヤノトップガンが狙い目。連対率に加え、回収率も高い。

有利な枠順 フラット
有利な脚質 先行
ポイント 高速決着への対応、血統
種牡馬ベスト ブライアンズタイム、サンデーサイレンス、アフリート
連対騎手ベスト 武豊、横山典弘、武幸四郎、藤田伸二、四位洋文
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
3歳未勝利 1分48秒0 1分47秒5 1分47秒1 1分46秒7
古馬500万 1分46秒7 1分46秒1 1分46秒0 1分44秒9
古馬1000万 1分45秒4 1分45秒0 1分44秒4
古馬1600万 1分45秒2 1分45秒1 1分43秒7 1分45秒3
古馬オープン 1分43秒7 1分44秒4 1分42秒8

これ以降は2012年8月24日に作成

●これからのダート界を背負っていくであろうゴルトブリッツが予後不良に

 本日、ゴルトブリッツの予後不良が発表されました。明日、札幌で出走する愛馬エスポワールシチーが前走の帝王賞で全く歯が立たなかった相手です。もう、中距離では何度やっても歯が立たないと思っていましたが、リベンジの機会もなく旅立ってしまうとは・・・。

 妹で愛馬だったアフロディーテも突然の予後不良でしたが、母レディブロンドの産駒はなぜにこんなに不幸な結果がつきまとうのか。

 全馬順調なら、レディブロ一族なるものを確率できたと思うほどの血統ですが、こんなに世に血を残せないとは・・・。

 ゴルトブリッツを所持されているどんさんの沈痛なお気持ちとは比較になりませんが(そんな中でも書き込みをしていただいてありがとうございます)、同じくダート界を背負っていると自負している愛馬を持つ者として、また、妹を予後不良で失った者として、本当に残念です。残念でなりません。

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「前々走タイレコード、前走はレコード。ローマンレジェンドの勢いはまだ止まりそうにない。56キロなら重賞でも。立ちはだかるのはGⅠ馬エスポワールシチー。59キロも問題にしない。充実期に入ったサイレントメロディ、実力十分のヤマニンキングリー、単騎ならエーシンモアオバーにもチャンスが。セイリオス、サイオンにも注意。」


短評は「一角崩し」



予想家の印
馬名 小原靖 高柳利 井尻恵 CPU
キングトップガン
ヤマニンキングリー
エーシンモアオバー △△
セイリオス △△ △△
ローマンレジェンド
サンレントメロディ
クリールパッション
グランドシチー
サイオン
エスポワールシチー △△
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
ローマンレジェンド 2.5
エスポワールシチー 4.0
サイレントメロディ 5.6
セイリオス 8.9
ヤマニンキングリー 10.2
エーシンモアオバー 10.3
グランドシチー 14.1
サイオン 14.3
以下23倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
エスポワールシチー 102 95 97 95
ローマンレジェンド 94 87 91 94
サイレントメロディ 93 93 93 92
グランドシチー 91 91 87 90
ヤマニンキングリー 94 94 94 89


展開予想

敢えて競るような馬がおらず、エーシンモアオバーがハナ。平均ペースで淡々と。ただ、エスポワールシチーが2番手でガッチリとマークすると楽ではなさそう。ローマンレジェンドはちょうど馬群の真ん中ほどから、4角では前を射程圏に捉えて直線へ。こうなると先行勢はつらい。後ろでタメたサイレントメロディの末脚が嵌まるかも。


推理のキー

《5連勝へ視界良好》
目下4連勝。ダート7戦6勝とまだ底を見せていない(5)ローマンレジェンドが重賞の舞台に駒を進めてきた。そのすべてがまだ余裕すら感じる勝ちっぷりで、つけた着差は19馬身半。GⅠ馬エスポワールシチーは強敵だが、それとは斤量差が3Kある。これなら負かすことも可能。ここを勝って秋の大一番に弾みをつけたい。(11)(6)(3)(8)(4)。(宮川仁紀)


デイリー馬三郎

石堂道生 本紙の見解

「今後の砂界を占う意味でも重要な一戦。焦点は『実績』『勢い』『状態』の3択だが、ここでは状態を重視。しらかばSを快勝し、盤石の出来にあるサイレントメロディに分があるとみた。ここに照準を定めてきただけに臨戦過程は文句なく、上積みはメンバー随一。2戦2勝とコース適性があるのも心強く、2つ目のタイトルをつかむ。」

◎ サイレントメロディ
○ エスポワールシチー
▲ ローマンレジェンド
× セイリオス
☆ クリールパッション
△ グランドシチー

以下省略


エスポワールシチーは全15記者中 ◎(本命)印 1記者、〇(対抗) 10記者、▲(3番手) 2名、×(4番手評価) 1名、☆(5番手評価) なし、△(6番手評価) 1名とかなり重い印をいただいております。


土屋景 血のにじむ想い

 「10年一区切り」ではないが種牡馬入りして10年くらい経つと産駒傾向が変わることがよくある。それまでは芝に良績が集中していたのに、ダートもこなすようになったり、スタミナ勝負では歯が立たなかったのに、しぶとく食い下がるようになったり…。つまり、血は常に進化しているのである。
 スペシャルウィークは芝中長距離で結果を残してきたが、今年は砂上での活躍が顕著。昨年までの勝利数では、芝がダートを大幅に上回っていたが、今年は19日現在、芝14勝(出走296)、ダート24勝(出走173)。傾向が変わっている。
 ダートで好成績のSW産駒といえばゴルトブリッツ。JCダートの最有力候補だが、ライバルとなりそうなのは同じSW産駒のローマンレジェンド。重賞3勝馬ミラクルレジェンドの異父弟でダートは7戦6勝。底知れぬパワーを秘めており、エスポワールシチー相手でも通過点かも。名前も王者にふさわしい気が…。



松永篤 磐梯山でバンザイ~札幌編~

 ◎ローマンレジェンド。11頭立てながら、非常に興味深い一戦となった今年のエルムS。スマートファルコンやトランセンド、ゴルトブリッツらがダート界の横綱とすれば、実績的に現状では小結あたりだろうか…。しかし、秘めるポテンシャルは相当高く、近い将来は必ず砂界のトップに君臨できる、超A級の逸材である。
 最終追い切りでは、うなるようなド迫力の動きを披露しており、出来に関しても絶好調。上昇一途の活躍で大関までのし上がった○サイレントメロディ、一時代を築いた古豪▲エスポワールシチーを相手にどんな走りを見せるのか…。今後のダート路線を占う意味でも目が離せない。

JRA-HP

出走馬情報


エスポワールシチー

同馬が最も充実していた4~5歳時は、GI・JpnI を5連勝し、現役ダート界の絶対王者に君臨。5歳の11月にはアメリカに遠征し、国際G1・ブリーダーズCクラシック(チャーチルダウンズ・ダート約2000m、10着)にも果敢に挑戦した。6歳の昨年はやや勢いが鈍り、6戦してJpnIII・GIII 2勝をマークしたが、GI・JpnI の優勝はなく、ピークを過ぎた感もあった。しかし、7歳を迎えた今年、前々走のJpnI・かしわ記念(船橋・ダート1600m)で久々にビッグタイトルを獲得、地力健在をアピールした。今回は賞金別定で59キロという重い斤量を背負うが、昨春の名古屋大賞典(名古屋・ダート1900m)でこの斤量を克服して2馬身差で快勝、ここも問題なくこなせる公算が大きい。


ローマンレジェンド


前走のオープン特別・ジュライS(中京・ダート1800m)は“ダート界に新チャンピオン候補が出現”と感じさせる圧巻の勝ちっぷりだった。道中は中団でじっくり構え、勝負どころの3コーナーから徐々に進出。速いラップで逃げ込みを図った2着馬トウショウフリークを直線半ばで抜き去ると、あとは離す一方。トウショウフリークを6馬身突き放したうえ、2着馬と3着馬(ナリタシルクロード)の間に8馬身の差が付いたことも、この馬の強さを一層際立たせた。ダート交流重賞5勝の半姉ミラクルレジェンド(父フジキセキ)は馬体重が440キロ前後と小柄だが、父がスペシャルウィークに替わったこの馬は、500キロを超える雄大な馬格の持ち主。桁違いのパワーとスピードを兼ね備えている。


サイレントメロディ


今年に入ってからの充実ぶりには目を見張るものがある。重賞初制覇を飾った3走前のマーチSは、6番人気ながらメンバー中最速となる上がり3ハロン36秒6(推定)の豪脚を発揮しての追い込み勝ち。ハンデ55キロと速い流れが味方した印象が強かったのか、続く前々走の東海Sも11番人気と低評価に甘んじたが、ここでも中団追走から鋭い末脚を繰り出し、1着馬ソリタリーキングから0秒1差の3着に好走した。前走オープン特別のしらかばS(札幌・ダート1700m)では1番人気に支持され、2か月半の休養明けで馬体重が12キロ増と緩めの体つきながら、順当に差し切り勝ち。ひと叩きされた効果で大幅な上積みが見込める今回は、高い確率で上位争いに加わってくるだろう。


セイリオス


初のオープン特別参戦となった前走のしらかばS(札幌・ダート1700m)は、中団追走から直線で馬群を割り、ゴール前は鋭く伸びて2着を確保。外から強襲した1着馬サイレントメロディにアタマ差交わされたものの、オープンクラスで好勝負できるめどを立てたレース内容だった。成績アップの要因の一つと考えられるのが、7走前から装着しているブリンカー。初装着した昨年6月の1600万下・ひかり賞(東京・ダート1600m)こそ5着に敗れたが、その後の6戦では2勝2着4回と連対率100%の好成績。格段に安定感が増している。前走でマークした1分44秒3の走破タイムも優秀なもの。肉体的にもパワーアップしているのは間違いない。


グランドシチー


初のオープン特別参戦となった前走のしらかばS(札幌・ダート1700m)は、中団追走から直線で馬群を割り、ゴール前は鋭く伸びて2着を確保。外から強襲した1着馬サイレントメロディにアタマ差交わされたものの、オープンクラスで好勝負できるめどを立てたレース内容だった。成績アップの要因の一つと考えられるのが、7走前から装着しているブリンカー。初装着した昨年6月の1600万下・ひかり賞(東京・ダート1600m)こそ5着に敗れたが、その後の6戦では2勝2着4回と連対率100%の好成績。格段に安定感が増している。前走でマークした1分44秒3の走破タイムも優秀なもの。肉体的にもパワーアップしているのは間違いない。


エーシンモアオバー


過去の北海道シリーズでの好走歴を高く評価され、半年ぶりの実戦でも2番人気と高い支持を集めた3走前のオープン特別・大沼Sだったが、結果は好位追走からズルズルと後退して10着に大敗。続く前々走のオープン特別・マリーンS(ともに函館・ダート1700m)では好ダッシュから楽に先手を奪い、ゴールまでしっかり脚を伸ばして逃げ切った。過去8勝はすべて逃げ切り。控える競馬では持ち味を活かせないタイプと判断できる。前走のオープン特別・しらかばS(札幌・ダート1700m)は大外8枠13番からのスタートで後手を踏み、ハナに立つまでかなり脚を使わされたことが響いて直線で失速し、7着に敗れた。スタートでまずはゲートを普通に出て、無理なく先手を取ることができるかどうかが好走の鍵と言える。




1996年までは札幌・ダート1700mで1500万下クラスの特別レースとして行われていたエルムS。翌1997年に夏季の函館競馬と札幌競馬の開催が入れ替えられたこと受け、ダート競走体系の充実を図る観点から1996年に創設された第1回シーサイドSを受け継ぐ形でGIII に格上げされ、第2回エルムSとしてスタートした。今年は夏季競馬の日程変更に伴い、昨年より3週間開催時期が早まったが、例年以上に豪華なメンバーが出走を予定。地方交流重賞を含め、秋のダート重賞戦線を占ううえでも絶対に見逃せない一戦だ。

今年の出走予定馬の中で実績ナンバー1は文句なしにエスポワールシチー(牡7・安達昭夫)。2009、2010、2012年のかしわ記念(船橋・ダート1600m)、2009年のマイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡・ダート1600m)とジャパンカップダート、2010年フェブラリーSと、GI・JpnI を合わせて6勝。2009年と2010年に2年連続でJRA賞最優秀ダートホースのタイトルも獲得している。7歳とベテランの域に入ってきた今年も、かしわ記念で3度目の勝利を挙げるなど地力は健在。前走のJpnI・帝王賞(大井・ダート2000m、2着)後は放牧でリフレッシュを図られた。今回は約2か月ぶりの実戦となるが、このエルムSでの復帰に向けて順調に調整されており、今回もGI ホースの実力を見せてくれるだろう。

そのエスポワールシチーに挑戦状を叩きつける新興勢力の代表格は、ローマンレジェンド(牡4・藤原英昭)だ。昨年1月のデビュー2戦は芝のレースで3着、8着に敗れたが、その後にダートのレースを使われるようになって大ブレーク。ダートに限れば〔6・1・0・0〕とほぼ完璧な戦績を残しており、目下4連勝中と上昇度はこのメンバーの中でもナンバー1だ。重賞は初挑戦だが、前走のオープン特別・ジュライS(中京・ダート1800m)は、1分49秒4のコースレコードをマークし、2着馬トウショウフリークに6馬身差のワンサイド勝ち。その後は函館競馬場に入厩して調整されており、気配は一段と上向いている印象だ。初タイトル奪取の期待は十分だろう。

サイレントメロディ(牡5・国枝栄)も、ダートのレースを使われるようになって頭角を現してきた1頭。6走前の1600万下・錦秋S(東京・ダート1600m)を制してオープンクラス入り。その後はオープン特別の師走S(中山・ダート1800m)10着、平安S6着とひと息の競馬が続いたが、3走前のマーチSで重賞初制覇を飾った。エルムSと同じ札幌・ダート1700mで行われた前走のオープン特別・しらかばSで2着馬セイリオスをアタマ差退けて優勝し、コース適性の高さも実証。母が1995年の4歳牝馬特別(現フローラS)、ローズSを制したサイレントハピネスという良血馬で、まだまだ成長も見込めるだろう。

セイリオス(牡5・鹿戸雄一)は、ダートに限れば〔5・6・1・4〕の堅実な戦績で、掲示板(5着以内)を外したのは2010年11月に出走した1000万下(東京・ダート1600m、10着)のみ。このレースも2位入線したが走行妨害で10着に降着となったもので、ダートで敗れたレースはすべて勝ち馬から0秒6差以内と大崩れしていない。オープンクラス入りに時間を要したが、前々走の1600万下・安達太良S(福島・ダート1700m)を勝ち上がると、昇級初戦となった前走のオープン特別・しらかばSでも2着を確保。グングンと力を付けており、重賞でも楽しみは大きい。

グランドシチー(牡5・相沢郁)は、まだオープンクラスでの勝ち鞍はないものの、オープン特別のブリリアントS(東京・ダート2100m)→大沼S(函館・ダート1700m)→JpnIII・マーキュリーC(盛岡・ダート2000m)と、ここ3戦連続で2着に健闘。オープンクラスのレースの流れにも慣れて、重賞タイトルにあと一歩で手が届くところまで来ている印象だ。この中間は函館競馬場に入厩して順調に乗り込まれており、8月19日にはWコースでの追い切りで力強い動きを披露。好調キープで重賞初制覇を目指す。

エーシンモアオバー(牡6・沖芳夫)は、軽快な先行力を武器に勝ち星を積み上げてきた個性派。重賞タイトルには手が届いていないものの、2010年と2012年のマリーンS(函館・ダート1700m)など、オープン特別を5勝。勝ち鞍のすべてを逃げ切りで飾っている。特に北海道シリーズでの好成績が目立っており、函館・ダートが〔3・0・0・3〕、札幌・ダートが〔4・2・2・1〕で計7勝。好走パターンである“逃げ”の戦法に持ち込むことができれば、重賞でも粘り込みがありそう。

ヤマニンキングリー(牡7・河内洋)は、2009年の札幌記念で重賞4連勝中のブエナビスタをクビ差の2着に退けて優勝するなど、3~4歳時は芝でハイレベルな走りを見せていた。その札幌記念のあとは勝ち星から遠ざかっていたが、デビュー29戦目にして初のダート参戦となった4走前のシリウスSを、好位追走から直線で鮮やかに抜け出して、2馬身半差の快勝。久々に勝利の美酒を味わうとともに、ダートで新たな可能性を示した。その後のGI 3戦では苦戦が続いたが、GIII のメンバーに入れば、底力は上位のはず。前走のフェブラリーS(9着)以来約半年ぶりの実戦でも、軽視は禁物だ。

サイオン(牡6・堀宣行)は、1600万下クラスで勝ち切れないレースが続いていたが、前々走の高瀬川S(京都・ダート1400m)を制して、オープンクラスに復帰を果たした。昇級初戦となった前走のオープン特別・マリーンSでも、優勝馬エーシンモアオバーから0秒5差の4着とまずまずの競馬を披露した。6歳でも休養していた期間が長いこともあり、キャリアはまだ21戦。母が1999年の桜花賞2着馬で、1999年と2000年のエリザベス女王杯で2年連続2着に入ったフサイチエアデールという良血馬。まだまだ成長の余地がありそうだ。

クリールパッション(牡7・相沢郁)は、2010年のエルムS優勝馬。その後は2年近く勝ち星から遠ざかっているが、4走前のJpnII・浦和記念(浦和・ダート2000m、5着)以降の4戦は、すべて1着馬から0秒6差以内と大きく離されておらず、一時期の不振からは脱出してきた印象がある。持ち味である息の長い末脚は、7歳となった今も健在。アンタレスS(阪神・ダート1800mで開催、4着)以来、約3か月半ぶりの実戦だった前走のオープン特別・しらかばS(6着)を叩かれ、状態面の上積みも見込める状況だ。

パワーストラグル(牡6・加藤征弘)は、2010年のJpnIII・白山大賞典(金沢・ダート2100m)の優勝馬。好位追走から早めに先頭に立ち、直線は離す一方で、2着馬に6馬身差を付ける圧勝だった。昨年7月のJpnIII・マーキュリーC(盛岡・ダート2000m)でも3着に健闘したが、その後は精彩を欠くレースが5戦続いている。前走オープン特別の大沼S(8着)から約2か月のレース間隔をあけたことで、どこまで変わってくるか、注目したい。

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

エスポワールシチー(2着)

 「久々のナイター競馬で4角で物見をしました。距離も長いように感じました」(佐藤哲三騎手・友駿ホースクラブ公式HP)

 「距離的に若干長いですし、ナイターで物見をする面があって、探りながら走っていました。ただ、最近では一番良い感じでしたし、しっかりと集中して走っていました。この馬にとってベストな距離ならもっといい勝負が出来るはずです。負けた事は悔しいですが、仕方がありません。今日は納得の出来るレース内容でした」(佐藤哲三騎手・ラジオNIKKEI)
 「シャープな馬体で数字ほど大きく見せないのはいつものこと。好ダッシュを決めたが、内のランフォルセにハナを譲って折り合いをつけた。追い出しを我慢し、完璧なレース運びを見せるも、勝ち馬とは追ってからの瞬発力が違った。やはりこの距離は長い印象だが、底力で2着は死守。」(競馬ブック)

 「1番人気のエスポワールシチーは2番手追走から抜け出しを図ったが、勝ち馬に3馬身半突き放され2着に終わった。佐藤哲は「ゲート出たなりで、2番手の競馬も考えていた。4角を回ってナイターを気にして物見していた」と敗因を分析。それでも「大井の二千で外枠だし引っ掛かっていない。得意の距離なら」と巻き返しを宣言。力を出し切った競馬に納得の表情だった」(デイリー馬三郎)

●各陣営のコメント

エスポワールシチー

 「涼しい気候が合うし、活気があって元気いっぱいの様子。小回りの千七はベストに近い条件だし、59キロを背負ってもいい結果が出せそう。」(森崎助手・デイリー馬三郎)

 「放牧先でも緩めずに乗ってもらっていたので、入厩して1本目の追い切りからいい動きをしてくれた。ここで目一杯の仕上げをしているわけではないが、力を出せる仕上がり。得意の小回り1700メートルなら59キロでもいい結果をだせるはず。」(森崎助手・競馬ブック)

 「脚色はやや一杯となり、いくらか肩の出が硬いように感じましたが、動きはスムーズだったので心配無いと思います。今回は斤量が59キロなので、強気にはなれませんが、是非とも底力を見せてほしいと思います。」(安達昭夫調教師・友駿ホースクラブ公式HP)

グランドシチー

 「先週の時点では少し重かったけど今週もうひと追いできたし、札幌までの輸送もあるのでもう少し絞れてくると思う。それほど差はないはず。」(堤助手・デイリー馬三郎)

 「至って順調。この馬にしては歩様がスムーズだし、小回りの1700メートルにも対応可能。前2走は少し重かった印象なので、札幌への輸送で体が絞れるようなら楽しみだ。」(堤助手・競馬ブック)

 「遠征後も特に問題は無く、動きは軽快で調子は良さそうです。相手は強いようですが、展開が向くようであれば、上位喰いこみも狙えるのではないかと思います。」(相沢郁調教師・友駿ホースクラブ公式HP)

ローマンレジェンド

 「函館入り後も状態が良く、最終追いの動きも抜群だった。GⅠ馬もいるので楽ではないが、力をつけているのは間違いないし、楽しみはある。」(荻野助手・デイリー馬三郎)

サイレントメロディ

 「滞在が合うようで今週の動きは良かった。体はさらに増えているが、実になったもの。充実している今なら相手がそろった重賞でも期待十分。」(椎本助手・デイリー馬三郎)

●ほっさん予想

 格から言えば断トツでエスポの圧勝なのでしょうが、59キロと他の有力馬よりも3キロも重い斤量、そして秋を見据えた8割仕上げなどとりこぼしても不思議ではない要素が一杯です。

 また、ローマンレジェンドやサイレントメロディ、グランドシチーといった昇り馬もいますし、簡単ではないですね。


 エスポは付加賞を入れると現在、獲得総賞金が79560.7万円です。4着以内に入れば8億を超えるなぁなどと悠長に考えています。
(付加賞を除くと勝つ以外に8億の大台に乗る方法はない)

 頭数も11頭と少ないですし、重賞ですから8着などでもまずまずの賞金があります。ハンデも重いですし、まずは無事にまわってくることですね。

 本日上記にも書きましたように帝王賞で我らが愛馬エスポに圧勝したキャロのゴルトブリッツが腸捻転を発症し予後不良の措置がとられました。

 結果よりもまずは無事であること。特にハンデを背負っている場合はテンポイントなどの例もありますし、心配です。


 エスポワールシチーは陣営の適切なやり方とケアで7歳の夏までずっとコンスタントにレースに出走し、しかもダートではアメリカ以外では掲示板を外したこともありません。

 ただ”強い”だけではここまでには至りません。いろいろという人がいますが、私は安達昭夫調教師をはじめとする陣営やここまでしっかりとエスポをめげさせずに走らせてくれている(やる気を維持させてくれている)佐藤哲三騎手には大変感謝しています。

 少なくとも彼らでなければあと一歩で8億の大台に乗るような馬の誕生はなかったでしょう。

 そりゃ、10億だなんだと上を見れば切りがありませんが、現役馬では地方の賞金を含めるとオルフェに次ぐ総賞金です。また、募集価格(1200万円)に対する利益率ではオルフェも抜き断トツの1番です。あの超有名有力厩舎でもこのクラスの馬はほとんどいません。


 話が逸れましたが、エスポはどうでしょう。今回は総合的に判断して1~4着だと思います。あまりに道中競られると59キロがモノを言うかも知れません。ただ、JRAの重賞は格別ですから、やはり勝てる可能性のあるレースは確実にとりたいですが。

これ以降は2012年8月25日に作成

●レース 

 エスポワールシチーのスタートはまずまずですが、二の脚の差で一気に前に取り付きます。うーーん、素晴らしい。エーシンモアオバーがハナを譲らずヤマニンキングリーが2番手(これに邪魔をされて3角で早めに締めるはめになったとレース後、佐藤哲三騎手はおっしゃっています)、エスポは3番手。59キロという負担斤量を考えれば絶好位だと思います。同じ勝負服のグランドシチーは後方から2頭目を追走します。

 断然1番人気のローマンレジェンドはずっとエスポを射程圏内に入れてのレースでしたが、3コーナーで仕掛けて離されないように前に上がります。
 
 直線を向くと手応えに余裕のあったローマンレジェンドが僅かに先頭に出ますがエスポも簡単には抜かさせずに食い下がります。最後の最後まで2頭のデッドヒートは続き、ほぼクビの上げ下げ程度の差でゴール。エスポがクビ差だけ交わされました。

 グランドシチーは終い素晴らしい脚でスルスルと伸びて来て3着と健闘します。

●時計の評価

 今回のエスポワールシチーの走破時計1分42秒2良馬場は、札幌ダート1700mの古馬オープンクラスの過去10年間の平均勝ちタイムが1分43秒7良馬場ですから、かなり速い時計と言えます。これを負担斤量59.0キロでやってのけるわけですから、やはり怪物ですね。格が違います。

 ちなみに競馬ブックの推定勝ちタイムは1分44秒0良馬場だったんですよね。いかに速いのかがわかります。ローマンレジェンドはやはり相当強いですね。エルムS史上最速の時計です。

●レース後の騎手・調教師のコメント

エスポワールシチー(2着)

 「前にいた馬が外に出してきたり、決してスンナリという感じではなかったが、早目に抜けるとソラを使うので、勝ち馬を待っていた。あそこでスッと反応できなかったのは、59キロを背負っていた分なのかも知れないが、最後はいい併せ馬になったと思う。万全とはいえない状態のなかで、今日は気力で頑張ってくれたよ。」(佐藤哲三騎手・競馬ブック)

 「今日はしびれるぐらいがんばってくれました。最後の直線ではいい併せ馬になって、ゴール前ではもう一回抜き返そうとしていました。馬に闘志も戻っていましたし、先行力も戻っていたので合格点がやれるレースだったと思います」(佐藤哲三騎手・ラジオNIKKEI)

 「2番の馬(ヤマニンキングリー)に邪魔された分、3コーナーから早めに締めなきゃならなくなった。59キロだし頑張っている。」(佐藤哲三騎手・デイリー馬三郎)

ローマンレジェンド(1着)

 やはりエスポワールシチーはGIホースだけあって、59キロなのにすごいと思いました。厩舎スタッフがうまく仕上げてくれたので、道中は軽々と走っていました。うまくエスポワールシチーの後ろにつけられましたし、勝負どころの反応もよかったです。勝ったものの、まだこの馬の能力を出し切っていません。まだ成長途上です。持っている力をすべて発揮して、秋にはこの馬の時代が訪れたらと思っています」(岩田康誠騎手・ラジオNIKKEI)

グランドシチー(3着)

 「中団で運ぶつもりでしたが、かなり後ろになってしまったのは誤算でした。最後はいい脚を使ってくれましたし、重賞でもやれることがわかったのは収穫でしたが、今日はもったいない競馬になってしまいましたね。」(丸田恭介騎手・競馬ブック)

 「追走に苦労しました。あそこまで苦労するとは思っていませんでした。最後はよく追い込んできましたが、前半あの位置では苦しかったです」(丸田恭介騎手・ラジオNIKKEI)

 「前半で後ろに置かれてしまいましたが、ラストは良い脚を使いました。力を付けておりこれからが楽しみです」(丸田恭介騎手・友駿ホースクラブ公式HP)

●専門誌のレース評価

競馬ブック 観戦記 橋本篤史

 良発表なのにダートは午前中からヤケに時計が速かった。月曜に40ミリを越す大雨が降った影響だろうが、勝ち時計が1分42秒2。そんななか、ローマンレジェンドが5連勝を達成した。小回りも重賞も初めてだったが、前にいるエスポワールを見ながら勝負どころで一気に外を進出。直線ではこれとの一騎打ちに持ち込み、斥けたのだから内容的にも価値がある。直線で内にモタれていたように、未完成の段階でこの強さ。どこまで伸びるか、ワクワクさせられる。一方、エスポワールシチーも59キロを背負いながら、厳しい展開のなか、最後は首の上げ下げに持ち込んだのは立派。マッチレースになり、最後の追い比べも壮絶だった。これが世代交代の分岐点のひとつになるなら、貴重なレースを見させてもらえたと思う。

エスポワールシチー(2着)

 「仕上がり良好。返し馬までメンコ着用。馬場に先出しして落ち着いていた。ジワッと行かせて前半は外の3番手。ただ、2角で外から掛かった馬にこられて動かざるを得なかったし、勝負どころからは勝ち馬に外から被せられる苦しい展開。それでも直線は手応え以上の渋太さを発揮して首の上げ下げにまで持ち込んだ。59キロを背負って、この頑張りは立派。」(競馬ブック)

ヤマニンキングリー(7着)

 「10キロ減も細くは映らず好仕上がり。スタートを決めて外の2番手をキープしていたが、2角で掛かった馬にこられてポジションが悪くなった。向正面では外に出そうとしていたが、エスポワールシチーにフタをされて出せず。結局、馬込みで揉まれる形に。ダート馬としてのキャリアが浅いのでスンナリ運べないと厳しいよう。」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 本賞金が1400万円。付加賞が11.8万円。特別出走手当が38.4万円。総額1450万円程度となり、1口で割りますと平安S2着とほぼ同じ金額ですから15000円程度になると思われます。これで会費1.5月分程度にはなりますね。嬉しいですねぇ。

●今後の展望

 次走は南部杯JpnⅠが目標のようですが、8月27日に更新されましたクラブ公式HPエスポワールシチーの近況報告では”右前脚の外側が腫れています。獣医の診断では骨折などはありませんが軟骨に疲れが出ているのでしょうとの事です。”ということで、少し心配です。さすがに59キロを背負ってあれだけ走ればいくらGⅠ馬でもきついですよね。馬の状態に合わせてレースを選んでくださればいいと思います。ジャパンカップダートにだけは絶対に出て欲しいですが。

●最後に

 まさかこんなところで物凄く良いレースをみせてくれるなんて夢にも思いませんでした。正直、ローマンレジェンドには前走のゴルトブリッツのように突き放されて敗れるんだろうなと思っていましたから、酷量を背負っての最後までの頑張りには感動しました。久しぶりに鳥肌が立ちました。

 少し前にナリタブライアンとマヤノトップガンの阪神大賞典も見ていて鳥肌(大阪ではサムイボという)が立ちましたが私にとってはそれ以来のレースかも知れません。

 この頂上決戦に自分の愛馬が入っているとは感慨深いですね。数々のエスポのレースを見てきましたが、もしかしたら私の中でベスト1かも知れません。

 負けたのにこれだけ感動できるなんて有り難いことです。2着で賞金も1400万円と未勝利勝ち3つ分くらいも賞金がありますし、本賞金も加算して今後ますます出走が楽になりますし、もういうことありません。

 馬券?逆ならボロ儲けでしたが、何か?><。

 初口取り参加にGⅠ優勝など数々の感動を与えてくれた愛馬エスポワールシチー。一時に比べ衰えは否めませんし、もう徐々に衰退していくだけなのかな?と思ったりもしていましたが、まだこんなに大きな感動を我々に与えてくれるとは。これで付加賞も含めると賞金が8億を突破しました。募集総額1200万円の馬が8億稼いだんですよ。そんな馬現役では1頭もいません。

 唯一獲得総賞金で負けているのがオルフェーブルですが、募集価格に対する利益率でははるかにエスポワールシチーの方が上です。

 毎回言っていますが、いい馬に巡り合えました。少しでも長く元気な走りを我々に見せて欲しいですね。

 頑張れ、エスポワールシチー!!

最後までご愛読ありがとうございました

2012年7月15日立ち上げ 8月6日、8日、12日、16日、19日、22日、23日、24日、25日、28日加筆
エスポワールシチーの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2012年 6月27日 第31戦 帝王賞 JpnⅠ 大井ダ2000m (2着1番人気

2012年 5月 2日 第30戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着/3番人気)

2012年 2月19日 第29戦 フェブラリーS GⅠ 東京ダ1600m (5着/3番人気)

2012年 1月22日 第28戦 平安S GⅢ 京都ダ1800m (2着1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート

2011年12月 4日 第27戦 ジャパンカップダート GⅠ 阪神ダ1800m (3着2番人気) 写真多数付き現地観戦レポート

2011年11月 6日 第26戦 みやこS GⅢ 京都ダ1800m (1着1番人気

2011年10月10日 第25戦 南部杯 JpnⅠ 東京ダ1600m (4着2番人気) 

2011年 6月29日 第24戦 帝王賞 JpnⅠ 大井ダ2000m (2着2番人気

2011年 5月 5日 第23戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (3着1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート

2011年 3月21日 第22戦 名古屋大賞典 JpnⅢ 名古屋ダ1900m (1着1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート

2010年11月 6日 第21戦 ブリーダーズカップ クラシック GⅠ チャーチルダウンズ ダ2000m (10着/7番人気)

2010年10月11日 第20戦 マイルチャンピオンシップ南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (2着1番人気

2010年 5月 5日 第19戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着1番人気

2010年 2月21日 第18戦 フェブラリーステークス GⅠ 東京ダ1600m (1着1番人気) 写真多数付き現地レポート

2009年12月 6日 第17戦 ジャパンカップダート GⅠ 阪神ダ1800m (1着1番人気) 写真多数付き 現地レポート

2009年10月12日 第16戦 マイルチャンピオンシップ南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (1着2番人気

2009年 5月 5日 第15戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着2番人気) 写真多数付き 現地レポート

2009年 3月29日 第14戦 マーチステークス GⅢ 中山ダ1800m (1着1番人気

2009年 2月22日 第13戦 フェブラリーステークス GⅠ 東京ダ1600m (4着/5番人気) 写真多数付き 現地レポート

2009年 1月25日 第12戦 平安ステークス GⅢ 京都ダ1800m (2着1番人気) 写真多数付き 現地レポート

2008年11月24日 第11戦 トパーズステークス オープン 京都ダ1800m (1着1番人気) 写真多数付き 現地レポート

2008年11月 2日 第10戦 錦秋ステークス 1600万下 東京ダ1600m (1着1番人気

2008年 9月27日 第9戦 西脇特別 1000万下 阪神ダ1800m (1着2番人気) 写真多数付き 現地レポート

2008年 8月30日 第8戦 500万下 小倉ダ1700m (1着/4番人気)

2008年 8月10日 第7戦 秋吉台特別 500万下 小倉芝1200m (7着/3番人気)

2008年 7月20日 第6戦 3歳未勝利 小倉芝1200m (1着1番人気

2008年 6月21日 第5戦 3歳未勝利 阪神芝1400m (2着/4番人気) 写真多数付き 現地レポート

2008年 5月 3日 第4戦 3歳未勝利 京都芝1600m (6着/2番人気

2008年 4月20日 第3戦 3歳未勝利 福島芝1800m (5着1番人気

2008年 3月29日 第2戦 3歳未勝利 阪神芝1400m (2着1番人気

2008年 3月 9日 デビュー戦 3歳新馬 阪神芝1600m (3着1番人気) 写真多数付き 現地レポート

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